山本ファミリア皮膚科 駒沢公園 院長 山本 綾子先生にお話を伺いました。
金沢大学出身です。
私が医師を目指したのは、「心も整えられるような医師になりたい」と思ったことがきっかけです。今でもその思いは変わりません。単に体の症状を見るだけでなく、その方の気持ちにも寄り添える医師になりたいと願い、この道を選びました。
皮膚科を選んだ一番の理由は、「治療の結果が目に見える」ことに魅力を感じたからです。たとえば内科では、治療の効果を確認するには血液検査などのデータが必要になることが多いですが、皮膚科では見た目で良くなっているかどうかがすぐにわかります。誰が見ても「良くなっている」と実感できるのは、皮膚科ならではの面白さだと思いました。もちろん、それは同時に難しさでもあります。ですが、学生のころにいろいろな診療科をまわっていたとき、皮膚科では「こんなに明確に答えが出るんだ」と驚かされ、それがとても印象的でした。
自宅から通いやすいという点もありましたが、開業を決めた一番の理由は、すぐそばにある駒沢公園の存在でした。当院は1階にあり、四季折々の自然の力をすぐそばに感じながら診療ができる、そんな環境にとても魅力を感じています。まるで駒沢公園とひと続きになっているかのような、自然と調和した空間をつくりたいという思いから、この場所を選びました。院内の設計にもその思いを反映させており、柱には木をイメージしたデザインを施し、緑や茶色といった自然の色合いを取り入れています。
もともとはアトピー性皮膚炎の診療を中心に行っていました。今でもアトピーの治療は得意分野のひとつですが、私が目指しているのは、皮膚だけを診る皮膚科ではなく、体の状態、生活習慣、そして心の状態まで含めたトータルな医療です。西洋医学では診療科が分かれており、皮膚科は皮膚、整形外科は運動器、といったように診る範囲が限られています。しかし実際には、皮膚の症状が内臓の不調や血流の悪さ、精神的なストレスなどから来ていることも少なくありません。私は精神科医ではないため、精神科のお薬を処方することはできませんが、患者さんの気持ちに寄り添い、「どうすればこの方がより前向きに、楽しく人生を歩めるか」をいつも大切に考えています。そのため、必要に応じて漢方薬を使ったり、運動療法や食生活の改善を提案したりすることもあります。薬だけに頼るのではなく、その方にとって本当に必要な支えを一緒に考えていく、そんな診療スタイルを大切にしています。私が医師を志した理由のひとつに、「心と体、両方に寄り添える医師でありたい」という思いがありました。医師として20年以上が経ちましたが、その思いは今も変わりません。そして実際に、心と体は切り離せないものだということを、日々の診療で患者さんから教えていただいています。当院には、皮膚の症状を「根本から整えたい」と考えて来院される方が多く、遠方から足を運んでくださる患者さんもいらっしゃいます。「ここでなら、ちゃんと相談ができる」と感じてくださる方が多いことを、とても嬉しく思っています。
当院には、皮膚症状がなかなか治らないという患者さんが多く来院されます。そういった方々が私に期待されているのは、表面的な対処療法ではなく、体全体を根本から診てほしい、ということだと感じています。私の診療スタイルは、東洋医学の「全体の巡りを整える」という考え方に近く、皮膚のトラブルでも、血流の悪さ、水分代謝の乱れ、消化器の不調、心の状態などを含めて診ていきます。たとえば、「疲れているからにんにく注射を受けている」という方の背景を丁寧に伺うと、実は内臓の冷えや血行不良、胃腸機能の低下などが隠れていることもあります。アトピーの治療にしても、表面だけの治療ではぶり返してしまう方がとても多いです。患者さんをトータルで診て、根本原因を一緒に見つけていくことがとても大切です。こうした「気づき」を共有することで、患者さん自身も自分の体に対する理解が深まり、一緒に改善を目指すことができます。そして必要に応じて漢方を取り入れたり、食生活や運動習慣の改善を提案したりしながら、生活全体に寄り添う医療を目指しています。当院では患者さんが自身の体と丁寧に向き合えるよう、サポートさせていただきます。
当院には小さなお子さんからご高齢の方まで、幅広い年齢層の患者さんがいらっしゃいます。繰り返しになりますが、中でも特に多いのは、「何件も病院を受診したけれど、なかなか良くならない」という方々です。多くの場合、以前通われていたクリニックでは一般的な治療薬がきちんと使われており、前の先生方の治療が間違っていたわけではありません。にもかかわらず改善しなかったのは、皮膚だけを診ていて他の要因に目が向いていなかったからではないかと考えています。たとえば先日いらした患者さんは、ある部分の湿疹がひどかったのですが、その際に「この方は舌がうまく動いていないのでは?」と気づきました。実際に確認すると、舌をしっかり動かせない状態でした。こうした身体全体の状態に着目することは、一般的な皮膚科では見落とされがちだと思います。その患者さんは血行を改善するケアを行ったところ、皮膚の状態も良くなりました。当院ではこのように皮膚だけでなく全身の状態を診ながら治療を進めるため、他のクリニックにはないアプローチが可能です。
私は開業して以来、「巡る」ということの大切さをより深く実感するようになりました。それは身体のことに限らず、病院の運営や日々の仕事の中でも同じことが言えると感じています。患者さんが笑顔になってくださると、その姿を見たスタッフも自然と嬉しくなり、「もっと良いサービスを届けたい」という気持ちが生まれます。その思いがまた患者さんに伝わって、さらに喜んでいただける。そんなふうに良い循環を築いていきたいと、日々願っています。私自身、患者さんから「良くなったよ」と嬉しそうに言っていただけると、本当に心があたたかくなります。肌がきれいになったときの患者さんの表情の変化を見るたび、「この仕事をしていて本当に良かった」と実感します。それはお金では得られない、かけがえのない幸せです。この喜びを、私だけでなくスタッフ一人ひとりにも味わってもらいたいと思っています。「人を幸せにすることで、自分も幸せになっていく」そんな価値観を共有できる方と、一緒に働けたら私自身もとても嬉しいです。「患者さんが幸せになること」を一番の目標にして、みんなで「ああでもない、こうでもない」と工夫しながら、時には大変なこともありますが、「よかったね」「できたね」「幸せそうだったね」と、喜びを分かち合いながら一緒に高め合っていけたらと願っています。そして最終的には、患者さんから「やっぱりここじゃなきゃ」と言っていただけるようなクリニックを、スタッフみんなと力を合わせて築いていきたいと考えています。
今のまま、変わらずに続けていきたいと思っています。スタッフも、患者さんも、そして私自身も、みんながハッピーでいられる場所、あたたかさが巡るクリニックであり続けたいです。「巡る」は当院にとって大切なキーワードです。心も、身体も、すべてが巡っていて、どこか一つでも滞ると全体の流れが止まってしまう、そんなふうに感じています。きっと今は、そういう巡りを大切にする時代になってきたのだと感じます。世間では今は「風の時代」だと言われていますが、まさに今は、我を忘れるほどに頑張るのではなく、自分としっかりと向き合って体や心、気の流れも大事にしながら生きていく時代です。我慢や根性だけではもう上手くいかず、皆さんもきっと、「それは幸せじゃない」ということに、少しずつ気づき始めているのではないでしょうか。だからこそ、心も体も巡らせて幸せに向かっていく、そんな流れの中心になれるようなクリニックでありたいと思っています。「あの場所は、なんだかあたたかいね」そう言ってもらえるような空気が、ここに漂っていたら嬉しいですし、「やってきてよかったな」と、スタッフみんなが思えるような場になれば、何よりの喜びです。そんなクリニックを、これからも丁寧に作り上げていきたいと思っています。
医院名 | 山本ファミリア皮膚科 駒沢公園 | ||||||||||||||||||||||||
住所 | 〒152-0021 東京都目黒区東が丘2-15-2 コリーヌ駒沢公園1F 地図を表示 | ||||||||||||||||||||||||
電話番号 | 03-3795-1112 | ||||||||||||||||||||||||
診療科目 | 一般皮膚科 小児皮膚科 アレルギー科 美容皮膚科 | ||||||||||||||||||||||||
診療時間
△9:30~14:00
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休診日 | 火曜 日曜 祝日 | ||||||||||||||||||||||||
最寄り駅 | 東急田園都市線 駒沢大学駅 | ||||||||||||||||||||||||
交通手段 | 【電車】駒澤大学駅から徒歩7分 【バス】東急バス(渋11:渋谷~田園調布)東が丘二丁目 バス停から徒歩2分 | ||||||||||||||||||||||||
駐車場 | 無し | ||||||||||||||||||||||||
ホームページ | https://www.yamamoto-skincl.com/ | ||||||||||||||||||||||||
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