東ひめじ腎泌尿器科クリニック 院長 倉橋 寛明先生にお話を伺いました。
岡山大学です。
高校生の時に母親をがんで亡くし、それが一番初めの動機でした。思い起こせば中学生の頃に「なんかおふくろ体の調子悪くない?」というのが子供のころの記憶でも、ちょっとあります。その時に、医学には当然無知だったので、なんとなく放置していたし、家族も母親の体の異変に気付くことはありませんでした。結局、積極的な検査や診察を切り出すこともなくて、いよいよ具合が悪くなってみたら末期がんで、そのまま亡くなってしまいました。このような時に、自分の近しい人、自分とコミュニケーションできる人に、何か医学的アドバイスができて「それは検査に行った方がいいんじゃない?」とか言えたとしたら、その方の人生にとっていいことができるかもしれないですよね。だから医師を目指そうと思いました。
泌尿器科を専門としています。その傍らで、泌尿器科に関連する様々な疾患に内科の疾患が多いのですが、それも一緒に診ています。この診療科目にした最大の理由は、一貫して患者さんと病気に対する診療を共に歩める点です。例えば、手術をするのであれば外科の先生とか、検査してもらうのであれば内科の先生とか、何となくそういう傾向があるのは世間一般の方には分かってもらえると思います。胃の調子が悪いときに、内科の先生に診てもらうわけですが、胃の病気になって手術が必要ですと言われたら、その内科の先生は診てくれないわけで、外科の先生が手術を担当してくれます。その手術の後、病気の事を診てくれるのは、病院によっては、そのまま外科の先生が診られたり、内科の先生が診られたりとするのですが、患者さんからしたら、どっちに診てもらえばいいの?となるところがあり、私も昔からそれについてはモヤモヤしていました。泌尿器科という科目は、腎臓に病気があろうが、膀胱に病気があろうが、検査あるいは病院を受診するきっかけになったときから、たとえ手術が必要になった時も、泌尿器科医が診ますし、その後の手術が終わった後のフォローもすべて泌尿器科医がするということになります。この点が診療科目を決めた理由です。
私は、姫路の飾磨の出身で、高校まで学校は姫路です。思い入れは姫路市に対して強くあります。大学は岡山で、その後転勤で四国に行ったりしているのですが、その土地の方々のちょっとした思いとか、全部気づいてあげるのが私の理想なのですが、語弊を恐れずにいうと、「よそ者には分からない感覚」ってちょっとあると思うのです。病気の事って、大きな病院で手術してもらいますというのであれば、標準語でしゃべってくださいよ。と言えば終わりだと思うのですけど、街の先生に「ちょっと○○ということで相談に行きたい。」というときに、その方々が何を望んでいるのか、地域によって独特のものがあると思います。例えば、ちょっと言いにくいとか、あるいはちょっとごまかしている、「あれがあれよ。」とか「何が何でなぁ。」という言い方をされる事がありますが、実はこういう理由で来たかったんだよねとか、なかなか家の人の前ではいえないよねとか、そういったことがあります。往診もしているのですが、往診の時に、実はこういうことで困っているんだけど、というのが病気というより、社会生活などで困られている事があります。それを医学的にサポートしてあげるということは、その土地の人の方が分かってあげやすいんじゃないのかなと思います。そう考えたときに、私がいることで、いいよねと思ってもらえる街って姫路しかないと思ったので、この土地で開業することにしました。
泌尿器科領域全般で、苦手はなくそつなくできます。
患者さんに満足してほしいです。できるだけ患者さんの希望、想いを大事にしたいですし、その辺を一番リスペクトしているつもりです。例えば、同じ病気で同じ病状だった場合、基本となる治療はこうですけど、私はこうこうしたいと患者さんが言われても、人によって価値観も違うし、生活も違うし、そこに割ける時間とか、あるいは家族が病気で自分が介護しないといけないとか色々あるわけです。その病気の治療方法の答えはこの世に存在しているのだけれども、それは基本として、患者さん個人、あるいは患者さんを含む社会状況がどういう事を望んでいるのか、例えば前立腺のがんになりました。それでも手術したくないという人もいます。よくよく聞くと、本当は手術したいけど、奥さんが認知症で家を離れられないから看ることができないため、自分の手術はできないという方もいらっしゃいます。その場合、奥さんをどうにかしてあげる方法を一緒に考えて上げたら、もしかしたらこの人は手術できるかもしれないですよね。そういう事をオープンに言ってくれる人もいれば、言わない人もいますので、隠れている本音の部分をできるだけ理解してあげて、汲んであげたいのです。もちろん私は神様ではないので、1回では汲み取ることができないかもしれませんが、今の医療サービスを使えば、こういうようなことができたり、こういう事が選べますよ。とか提案してあげることがいっぱいあるんですよね。そういう風な意味も込めて、患者さんあるいは家族の人にできるだけ希望に沿うような形で、現状の医療サービス、特に姫路で受けられるようなもの。どういったものが受けられるとか、アドバイスして貢献できればと思っています。
目新しいところでは、往診もしている泌尿器科のクリニックというところです。往診の内容も、基本的に末期がんの患者さんを含む、がんの患者さんを診ます。(泌尿器科以外のがんの患者さんも診ます。)他には、性同一性障害などのホルモン治療の薬が、潤沢に置いているのが他のクリニックにないところです。他に、梅毒の注射の薬も常時置いています。あとは、院内で糖尿病の血液検査の結果がすぐ分かる機械を導入しています。外注だったらその日のうちに結果が出ないので時間がかかりますが、糖尿病だったら、それぐらいはすぐに分かった方がいいと思うからです。超音波の検査は、泌尿器科領域だけでなく、全般を診られるように技師さんを配置しています。泌尿器科で来られていても、体全体を診てあげられるので、泌尿器科以外の病気を見つけてあげることもできます。
スタッフさんには本当に良くしてもらっていて、とても感謝しています。この間も往診先の患者さんにお褒めの言葉を頂きました。往診だといきなり医者が目の前に現れるので、患者さんは不安でいっぱいになるそうです。しかし、訪問前に弊社スタッフから電話で優しい言葉をかけていただいて、医者が来るまでの間非常に安心できたとおっしゃっていました。また、外来が混んでいる時は、お待たせしてしまうのですが、優しい声をかけて頂いたり、ちょっと先生に聞けなかったけど、看護師さんに聞いたらこうだったよとか、あるいはお会計の時にスタッフの方がきちんと説明してくれて分かりやすかったとか、本当に色々な事を支えてもらっていて、良くしてもらっています。院内の事務的な作業を事務の方がすごく一生懸命やってくれているので、非常に効率よく診療できております。看護師さんも、こういう風にした方がいいんじゃないですか?とか、積極的に改善して頂いておりまして、看板は私なんですけど、私だけじゃなく、みなさんのおかげで患者さんに本当に良いサービスを提供できているなと日々感じます。
一番は今の業態で、地域の人に役立てるようなクリニックになっていきたいです。知らないがゆえに、不幸になってしまうのではなく、一人でもそういう人を無くしたいと思います。情報化社会において、間違った情報を持っていると、間違った情報が多数決を取ると多数になってしまう情報ってかなり多くて、それを間違っていますよと発信するのは非常に危ういので、できないですが、できたらそういう医学的に正しくないであろう情報とか、あるいは患者さんでなくても、一般の人や医者・看護師さんなどの業界の人にとっても、間違っている情報があふれすぎているのをもうちょっと整理してあげられたらと思います。クリニックに、スマホで検索してこうだと思って来ましたという患者さんが来られることがあるのですが、その情報は医学的にはあんまり正しくない場合もありますので、それにとらわれすぎてしまうと正しい考えが入ってこないですよね。みんな健やかで健康になりたいとか、あるいは病気があっても、ちゃんと自分の生活がしたいだとか、あるいは介護しながらでもよりよい生活をしたいだとか、当たり前の思いがたくさんあるはずなんですが、誤った情報や、それを逆手に取った作為的に制限をかけるようなあるいは情報誘導をかけるような情報が溢れていて、そのような事になっているのは良くないと思います。もっと正しい方向に社会全体が向くように少しでも貢献できるようなクリニックにしていけたらと思っています。
医院名 | 東ひめじ腎泌尿器科クリニック | ||||||||||||||||||||||||
住所 | 〒670-0942 兵庫県姫路市日出町3-38-1 東姫路駅前メディカルプラザ2F 地図を表示 | ||||||||||||||||||||||||
電話番号 | 079-287-9188 | ||||||||||||||||||||||||
診療科目 | 腎臓内科 泌尿器科 女性泌尿器科 小児泌尿器科 内科 在宅診療 | ||||||||||||||||||||||||
診療時間
月・水・金曜12:00~16:00 火曜午後 木曜は訪問診療
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休診日 | 火曜午後 木曜 土曜午後 日曜 祝日 | ||||||||||||||||||||||||
最寄り駅 | 東姫路駅 | ||||||||||||||||||||||||
交通手段 | 東姫路駅から徒歩1分 | ||||||||||||||||||||||||
駐車場 | 有り 145台 | ||||||||||||||||||||||||
ホームページ | https://kurahashi-clinic.jp/ |
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