大阪ブレストクリニック 院長 芝 英一先生にお話を伺いました。
大阪大学医学部出身です。
2つ理由があるんですけどね、私は母子家庭で育ったんです。昔は母子家庭の子って同じクラスに1~2人とかであまりいなかったんですよ。今は家庭環境が就職に影響することはないですが、今から60年程前、私が高校1年生の頃に、担任の先生が「母子家庭の子は良いところに就職できない」という話をしているのを聞いてこれはまずいなと思いまして、一般企業ではないところへ行く必要があるなと考えたことが1つです。もう1つはですね、当時は家で鳩を飼ってレースに出すというのが流行っていましてね、私もそれを一生懸命やっていたんです。私の周りには大学で先生をしていたお医者さんの遠い親戚はいましたが、身近なお医者さんと言えば診療所の先生でして、診療所の先生になってずっと家にいれば鳩の世話ができるなと、そんなようなことを考えていましたね。それから医学部に入って間もない頃に、臨床の教授がやって来て「君たちは旧帝国大学の大阪大学にいるのだから研究する人になってほしい」という話をされたので、最初は開業することは考えていませんでしたが、やはり大きな病院は縦割りの社会ですから、なかなか自分の思う医療が出来ない状況が続いてしまって、それならいっそのこと開業しようと思うようになりました。
阪大病院から外の病院に出ることになって、当時の大阪成人病センターですね、大阪国際がんセンターへ3人の幹部の先生と面談に行ったんです。そこで「ところで君は何がやりたいんだ」と聞かれたので、肝胆膵のがんか大腸がんの外科をやりたいと答えたんですけれども、人が足りていなかった乳腺と甲状腺に決まりました。大阪成人病センターで総長にもなられた乳腺外科専門の小山先生という非常に立派な方が「これから乳腺の時代がくる」と言っておられましたが、本当にその通りになりましたよね。今でこそ患者さんも増えて、学会もできましたが、当時は乳腺というとマイナーだったんですよ。
30年程前まで、大阪市福島区の今ではほたるまちと呼ばれるところに阪大病院があったんです。当院が野田に移転する前は最初に阪大病院跡地のすぐ近くで開業しました。後々当院の外来部門を阪大病院跡地に開設しました。阪大病院跡地で仕事をしている阪大関係者は私以外いませんでした。
診療所だからこれしかできないではなくて、当院では世界スタンダードの治療をすることにこだわりを持っていますね。例えば免疫療法剤を使った新しい治療があるんですけれども、副作用が出ると対処できないということで取り扱っていない病院もあります。当院は幸いなことに住友病院と連携させてもらっているので取り扱いができています。あともう1つ、エンハーツという抗がん剤も良いお薬なんですけれども、間質性肺炎の副作用があるので呼吸器内科の専門医がいないと使えないんですよ。当院はメーカーの方といろいろ話をして、呼吸器内科と深く連携ができていれば使っていいということになり、それも住友病院の呼吸器内科の先生と連携させてもらったことで使用の承認が下りました。診療所ではありますけれども、MRIとペット検査以外は当院内で全部できる体制を整えています。
良い治療を手軽に早く受けられるようにしたいというのが一番です。有名な病院だから紹介がないと受けられないとか、初診まで2ヶ月待たないといけないとか、手術まで数ヶ月待つとかそんなことはありませんし、例えば免疫染色という顕微鏡の検査結果が出るまで通常は10日とか2週間かかるものを、当院では3,4日で結果が出ます。患者さんに負担が掛からないようにみんながスピードアップして取り組める体制で、どこにも負けない治療をしていると思っています。
今当院で常勤の先生がいないのは腫瘍内科という特殊な科だけで、それ以外は全部常勤の医師がいるんです。腫瘍内科は非常勤で来てもらっていますし、放射線治療の先生、放射線の診断の先生、形成外科の先生。診療所では普通いない病理の先生とか全部常勤の医師がいますので、乳がんに関する最新の治療は当院内で全部できます。また、初診から予約が取りやすかったり、土曜日も午前午後と診察しているのでお勤めしている人も来やすいといった、小回りがきく体制は我々診療所の強みかなと思います。
職員には患者さんを第一に考えましょうと伝えています。ただ、患者さんはもちろん大事なんですけれども、同じように職員も大事です。医者だから頑張れとか、医療機関だから頑張らないといけないとか、そうではなくて、無理してしんどい思いをしなくても仕事ができる体制にしたいと思っています。当院の医師の半分以上は女性で、まだ1歳以下の子どもを持つ人もいるので、時短勤務や勤務日数を減らすとか、時間外労働をできるだけ少なくしたり、とにかく働きやすい職場にしたいといつもそういうことを考えています。当院に来た職員には長く勤めてもらいたいですし、ここにいて良かったと感じてほしいですね。職員が幸せでないと、患者さんに良い治療ができないと思います。
これまでは目標に到達したらまたその上の目標を設定するということを繰り返してきましたけれども、これ以上すると職員が疲弊してしまいます。私もいつ引退するか分かりませんからね、今のレベルを今後も維持しながら、能動的に動ける体制を整えておきたいなと思っています。
大きい病院は紹介状がないと選定療養費が掛かる場合があるんですけれども、当院はそういったものは必要ありませんし気軽に受けられるので、何か心配なことがあったらまずは検査を受けに来て、安心してもらえたらと思います。初診から確定診断が出て手術を受けるまで他院さんでは数ヶ月かかりますけれども、当院では数週間から1ヶ月です。そういったところに魅力を感じて、大阪の大都会でも多くの患者さんに来てもらえているんだと思います。
医院名 | 大阪ブレストクリニック | ||||||||||||||||
住所 | 〒553-0007 大阪府大阪市福島区大開1-13-8 地図を表示 | ||||||||||||||||
電話番号 | 06-6465-4108 | ||||||||||||||||
診療科目 | 乳腺外科 乳腺形成外科 放射線治療科 婦人科 | ||||||||||||||||
診療時間
△は9:00〜15:00 上記は乳腺外科の診療時間です。 その他の診療科目はHPをご確認ください。※完全予約制 | |||||||||||||||||
休診日 | 日曜 祝日 | ||||||||||||||||
最寄り駅 | 阪神電車 野田駅 大阪メトロ 野田阪神駅 | ||||||||||||||||
交通手段 | 野田駅から徒歩3分 野田阪神駅から徒歩3分 JR東西線 海老江駅から徒歩4分 | ||||||||||||||||
駐車場 | 無し | ||||||||||||||||
ホームページ | https://www.osaka-breast-clinic.com/ |
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